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11/29 頑張ったのは認めるけれど 羽生結弦「5回も転んで2位」フィギュアの採点基準が、よく分からない

(2014-11-29)

報道機関

週刊現代

見出し

頑張ったのは認めるけれど 羽生結弦「5回も転んで2位」フィギュアの採点基準が、よく分からない

配信日

20141129日 (20141129日号)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/41196

◆内容◆

包帯姿でポイントUP

フリー15460。総合23755。「暫定1位」—。

電光掲示板に羽生結弦の得点が表示された瞬間、中国・上海の会場は、喜びと驚きが混じったような歓声に包まれた。

8日に開催されたフィギュアスケートGPシリーズ中国杯、男子フリープログラム直前の6分間練習で、羽生は中国の閻涵と衝突。頭部と顎から出血する傷を負ったが、羽生は出場を志願。包帯で傷を隠した痛々しい姿で、フリーを演じきった。

衝突の影響から本来の演技とはほど遠く、結局、得意の4回転ジャンプの際も含めて、演技のなかで、計5回も転倒した。

前日のショートプログラム(SP)も不調で2位。アドバンテージはなかった。それでも最終的に、SP1位だったロシアのコフトゥンに優勝こそ譲ったものの、総合で2位という驚くべき結果だった。

演技を終えた直後には、怪我を押してまで演技をさせるべきだったのか否か、議論が沸騰した。しかし、少し時間が経って冷静になってみると、羽生の健闘には感動しつつも、この「5回も転んで2位」という結果に疑問を持った人もいたのではないか。

現地で解説を担当したスケート解説者の佐野稔氏は、「羽生選手の包帯姿が加点になった」と語る。

「今シーズンの羽生選手のフリーの曲は『オペラ座の怪人』。あの曲は怪人の悲しみや愛の表現が求められますが、傷を負ったことで、怪人の心情を見せることができた。それがジャッジに反映されて、得点につながったんです。

もちろん、ルールとして『同情点』は禁じられています。ただ、それを厳しく守れる人がいるでしょうか。芸術に点をつけるわけですから、感情が入っていかざるをえない。あれだけ大怪我を負っている選手が演じきっている。それは考慮するでしょう。人間が採点するものには必ず『心情』が挟まるものです」

たしかに、フィギュアスケートは陸上競技のようにはっきりとした数値が出るスポーツではない。採点に審判の主観が入ることは、理解できなくはない。

フィギュアスケートの採点の不可解さについて、思い出されるのが、浅田真央とキム・ヨナとの長きにわたるライバル関係だ。

浅田真央が代名詞であるトリプルアクセルをいくら決めても、技そのものの難易度にしたがって与えられる「基礎点」ではなく、その技の「出来栄え点」や、演技の表現力に与えられる「構成点」で信じられない高得点を叩き出すキム・ヨナに敗北する。それが、お決まりのパターンになっていた。

日本のファンからすると納得できない採点が出る度に、「結局、審判の好みの問題ではないか。純粋に、スポーツとして採点するべきだ!」と大きな議論を巻き起こしてきた。

純粋に、スポーツとして—これはフィギュアスケート界の永遠のテーマの一つにもなっている。実は、現在の採点基準もその考えに基づき改められたものだ。

きっかけは、'02年のソルトレイク五輪でのスキャンダルだった。ペア部門でロシアが優勝に輝いたが、フランス人審判が「政治的な取引をし、ロシアに甘く採点した」と発言し、大問題になったのだ。結局この件は、問題の審判の判定を無効とし、2位だったカナダ人ペアにも金メダルが贈られ、決着を見た。

その反省から採点方式はより政治色や主観を排した、厳密なものに変えられていった、というわけだ。

しかし、いくら改良されたと言っても、審判がその目で見て判定する仕組みである以上、主観的にならざるを得ない。

とくに主観から逃れられないのが、「構成点」だ。現在の採点方式での構成点は「ファイブコンポーネンツ」と呼ばれ、(1)スケート技術、(2)要素のつなぎ、(3)動作や身のこなし、(4)振り付けと構成、(5)曲の解釈の5つが基準となる。

スタイルのよい選手がのびのびと演技すれば「身のこなし」もよく見えるというもの。衣装が曲にマッチしているかどうかも「曲の解釈」のうちだ。

さらに、スポーツライターの折山淑美氏によれば、構成点は選手の「格」によって左右されるのだという。

「たとえばソチ五輪銀メダリストのパトリック・チャン選手だったら10点満点で9点台後半がほぼ確実に出るとか、髙橋大輔選手なら9点台は堅いとか、選手によってある程度は決まっています。羽生選手も『技術がある』というイメージがあるから、どんなに失敗しても7点台までは落としにくい」

「スター」はつらいよ

今大会で1位だったコフトゥンはソチ五輪には出場しておらず、金メダリストの羽生からすればいわば「格下」。コフトゥンがSPとフリーで4回転ジャンプを成功させ、精一杯の演技をしても、総合点は24334と、ミスを重ねた羽生との差はわずか6ポイントほどだった。そもそもの実力差があるとしても、内容にかかわらず「格」で勝負が決まってしまうようでは、対戦する側からすればやり切れない。

さらにこの格付けは、審判が選手のスキルなどに対して持つ先入観という意味だけではなく、また別の一面を持っている。フィギュアスケート業界が常に「スター」を求めているということだ。

「フィギュアスケートはショー・ビジネスですから、お客を呼べる存在がどうしても必要になってくる。そのために絶対的なスターが必要です。今、羽生くんはかつてキム・ヨナが負っていたような役目を果たしている。

日本スケート連盟の幹部が羽生くんを寵愛しているのは有名な話ですが、彼はもはや日本だけのものではない。中国でも大人気なのは、今大会での大歓声でも証明されている。人気は羽生くんが本拠地としているカナダ、さらにアメリカやヨーロッパでも絶大で、もはや『世界の羽生』なんです。彼に傷を付けることはできない。それはフィギュアに関わるものなら誰もが認識している」(日本スケート連盟関係者)

スターがスターであるがゆえに良い採点を受け、それがスターの地位を確固たるものにする。そんな仕組みができあがっているのだ。

また、審判が「会場の雰囲気」に影響されることは避けられない。実際、ソチ五輪でも、圧倒的な歓声がロシア勢の躍進を支えていた。今大会、羽生への声援は地元の中国人選手を上回るほどだったが、「世界の羽生」は、これからも多くの人を「味方」につけるだろう。

羽生本人が純粋に努力を重ねる、最高のフィギュアスケーターであることに疑いはない。今シーズンは、まだまだ始まったばかり。治療を終えた、本調子の羽生が戻ってくるのを期待しよう。そこでは、万全の体調で余計なことを考えずに済むような「王者」のスケートを我々にぜひ見せて欲しい。

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3/4  内幕ルポ 今だから書ける、キム・ヨナを恐れた夜もあった 浅田真央でも、敗北は「あの日」から決まっていた

(2014-03-04)

報道機関

週刊現代

見出し

内幕ルポ 今だから書ける、キム・ヨナを恐れた夜もあった 浅田真央でも、敗北は「あの日」から決まっていた

配信日

201434日(201438日号)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38537

syuukanngendai1.jpg SP後、放心状態の浅田真央。金メダルのプレッシャーは重すぎた
◆内容◆

浅田真央のオリンピックが終わった。最後に3回転半を決め、自己ベストを出す意地を見せたが、金メダルはあまりに遠かった。勝負を分けたポイントはソチよりずっと前の「決断」にあった。

■最後に意地は見せた■

やはり勝負はショートプログラム(SP)が終わった時点で付いていた。

22021(日本時間)にかけて行われたソチ五輪、女子フィギュアで浅田真央はフリーで自己ベストをたたき出したが、結果は6位。日本中が期待し、浅田本人が天国の母・匡子さんに誓った金メダルは、ついに手に入らなかった……。

SPで浅田は、演技冒頭から不安要素であったトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)に挑戦し、転倒。これですべての歯車が狂った。

その後の3回転フリップでは回転不足をとられ、後半に予定していた3回転ループから2回転ループのコンビネーション・ジャンプも、2回転ループ単発になる痛恨のミス。

現地で取材したスポーツライターはこう言う。

「トリプルアクセル転倒の原因は、メンタルの問題でしょう。SP当日の練習から、浅田は表情が硬く、神経質になっているようでした。キム・ヨナは、キレの良い動きで、何度もジャンプを決めているのに対して、浅田はいつもよりジャンプを跳ぶ回数が少なかった。必死にトリプルアクセルに入る前のイメージ練習ばかりしていました。見ているこちらにも彼女の不安が伝わってくるようでした」

スポーツライターの臼北信行氏もこう語る。

「浅田選手は合宿地のアルメニアで『調子が上がってこない』と不安を口にしていました。最低気温が7度前後のソチに対し、アルメニアは0度前後。本番を控えて、これだけ気温差がある場所を短期間で行き来したのが果たして正解だったのか。また『アルメニアのリンクは氷に砂が混じっていて劣悪だった』とも聞いています」

今季これまで一度も成功させていないトリプルアクセルは諸刃の剣。それを五輪という一発勝負の舞台で決めなければならないのだ。その重圧は一般人には想像さえできないが、後述するように浅田本人がトリプルアクセルに賭けることを選んだ。そして、浅田はSPの初っ端でその賭けに敗れた。

SPの得点は5551で、まさかの16位。鈴木明子、村上佳菜子より低い、日本人最下位に。ライバルのキム・ヨナとは約20点の差をつけられた。

フリーでは自己最高の演技で観客を沸かせた浅田だったが、その演技終了後、涙を流した浅田の表情は「すべてやりきった」と言っているようにも、「なぜ、昨日は同じように跳べなかったのか」と悔いているようにも見えた。

どうしてこんなことになってしまったのか。

現地で見守っていたスポーツ紙の記者はこう言う。

「あまりにも残念な結果でした。こんなことなら、最初からトリプルアクセルを回避して、無難に臨んだほうが、よかった。金メダルは無理でも、メダルは獲れたんじゃないでしょうか」

もし、トリプルアクセルを跳ばなかったら……。

勝負の世界に「たられば」はご法度だが、トリプルアクセル以外にも、あらゆる努力を重ねて本番に臨んだ浅田の姿を知るだけに、周囲がそう思いたくなるのも無理からぬところだ。

トリプルアクセルを跳ぶのか、跳ばないのか—。

この話題はソチ五輪に向かう前から、常に浅田に付きまとった。ヨナに勝つには、トリプルアクセルを跳ぶしかない。

そんな強迫観念から、浅田の中にはトリプルアクセルを跳ぶこと自体が目的となってしまったのではないだろうか。

開くライバルたちとの「差」■

以前から、浅田がトリプルアクセルを跳ぶことに警鐘を鳴らしてきたのは、トリノ五輪金メダリストの荒川静香や元世界女王の安藤美姫を指導したニコライ・モロゾフ氏だ。

「ミスを回避するために、一段階レベルを落としていれば、本人の気持ちに余裕ができて、動きも優雅になっていたはず」

浅田を指導する佐藤信夫コーチも「トリプルアクセルにこだわりすぎるのは、よくない」と五輪前から、助言していた。

その思いを浅田は半分受け入れ、トリプルアクセルの回数をSP1回、フリー2回から各1回に変更した。

しかし、トリプルアクセルの回数は減らしても、跳ばないという決断は浅田にはできなかった。伊藤みどりに憧れ、伊藤が得意としたトリプルアクセルこそが、浅田にとってヨナを上回れる唯一の武器だった。

浅田がこれほどまでにトリプルアクセルにこだわった理由は他にもある。

浅田を幼少期から知る関係者が証言する。

14歳の時に優勝した'04年ジュニアGPファイナル(ヘルシンキ)のことが、ずっと頭に残っていたのではないでしょうか。あのとき真央は大会史上初となるトリプルアクセルを決め、2位のヨナに35点近い大差をつけて優勝しました」

浅田とヨナ、二人は同じ年に生まれ、ジュニア時代からライバルとして戦ってきた。

ジュニア時代の成績は浅田のほうが優勢。

当時、二人は試合会場で会うと談笑して、一見仲が良さそうにも見えた。

浅田は「ヨナは、いいライバル。彼女がいたから私は成長することができた」と語っている。浅田の持ち前の天真爛漫な性格を考えれば、ヨナと一緒にがんばろうというのは彼女の本心だったろう。

しかし、ほとんど浅田に勝てなかったヨナは「あの子さえいなければ」と憎んだことさえあったという。

シニアに移行すると浅田とヨナの立場は逆転する。浅田は'06年、16歳で迎えたGPファイナル(ロシア)でヨナに敗れると、その後'13年まで114勝と、大きく溝を開けられている。

現在、女子では浅田しかトリプルアクセルを跳べる選手はいない。そう言われ続けてきたが、年齢を重ねるにつれ、体は大きくなり、体重も増加する。14歳のときはあんなに簡単に跳べていた「得意技」がどんどん難しくなっていく。その間もライバルのヨナは確実にレベルアップしていった。

開いていく一方の「差」を一気に縮めて逆転するには、どれだけリスクがあろうとも、トリプルアクセルに頼るしかない。それを痛感したからこそ、浅田は最後までトリプルアクセルにこだわった。こだわるしかなかったと言ってもいい。残酷だが周囲が浅田とヨナのライバル対決を煽れば煽るほど、ヨナにしてみれば「何をいまさら」という気分だったかもしれない。

決着はついた。だって浅田はトリプルアクセルを跳べないじゃないか—。

「競技場では挨拶もしない」とヨナが語るように、'10年のバンクーバー五輪の2年ほど前から、二人の関係は変わっていった。それはソチ五輪でも同じだった。

試合前、ヨナは浅田のことを聞かれても、何も答えず、「もはや眼中にない」という態度を見せた。

16歳の時GPファイナル('06)でヨナに負け、逆転にはトリプルアクセルを極めるしかないと決断した時点で、ソチ五輪での浅田の敗北は、すでに決まっていたのかもしれない。

■リベンジはあるのか■

とにもかくにも浅田の五輪は終わった。やっと金メダルという重圧から解き放たれ、今後、浅田はどんな道を歩むのだろうか。

浅田は、青春時代を犠牲にして、スケートにすべてを捧げてきた。実際、彼女は「ここ何年かで、スケート靴を持って外出しなかったのは1回だけ」と言うほどスケート漬けの日々を送ってきたのである。

そんな努力を国民も分かっているから、浅田には金メダルを獲らしてあげたいと多くの人が願っていた。

確かに、結果は残念だったが、ここまで重圧に耐えて最後は「得意技」も決めた。今後は自分のための人生を生きる番だ。普通の女の子に戻って、恋を楽しんでもいい。

元フィギュアスケート五輪代表・渡部絵美氏が語る。

「彼女は男女交際というのをほとんどしてこなかった純粋培養の女の子だと思います。フィギュアスケートしか知らなかったのですからしょうがありません。今後は結婚して子供を作って、幸せな家庭を築くのも一つの選択肢だと思います」

そうした声の一方で、なんとか今回のリベンジを果たしてほしいと願っている人もいる。フリーの演技を見ればなおさらだろう。

浅田はまだ23歳。4年後に韓国で行われる平昌五輪の時でも27歳。年齢的には十分やれる。

「実はフィギュア関係者の間で『真央はまだ辞めない』という声が結構多いんです。『少し休んでまた戻ってくる』という可能性は十分あります。浅田選手としてもさすがに今回の結果のまま引き下がるわけにはいかないでしょう」(スポーツライターの藤本大和氏)

しかし、浅田が競技を続けざるを得ない理由は、それだけではないという。

「スケート連盟の幹部たちは、なんとか浅田を引き留めようと必死なんです。理由は浅田の抜群の集客力です。今後、男子では髙橋大輔が引退し、浅田までいなくなれば当然注目度は下がる。金メダリストの羽生結弦は残りますが、女子は村上佳菜子くらい。新星が出て来ない限り、フィギュア人気は確実に低下します」(スポーツ紙記者)

スケート連盟の考えとしては、浅田の将来よりも、連盟のため、ありていに言えば集客のために、まだまだ浅田には頑張ってほしいということである。

■プロになる道もある■

テレビ局も浅田が引退することで、視聴率を稼いできたフィギュアの中継がなくなることを恐れている。

テレビ局関係者が言う。

「ゴールデンタイムにフィギュアの中継が放送されるようになったのは、真央のおかげです。真央が出れば視聴率が上がるし、スポンサーもついてくる。特にフジテレビやテレビ朝日なんかは、スケート連盟の上層部に取り入って番組枠を獲るのが仕事になっていたくらい、真央はキラーコンテンツだったんです」

確かに浅田がフィギュアの人気を高めたと言っても過言ではない。

CMタレントとしても浅田の人気は抜群だ。テレビ局の営業関係者によると、好感度調査では常に上位にランクされているという。

大手広告代理店の社員はこう語る。

「真央はトップランクのCM契約料で、15000万円ほどと聞いています。五輪の結果は残念でしたが、彼女の究極の価値は金メダルにひたむきに挑戦する姿にあるので、もし引退せずにリベンジを目指すとなれば、彼女の需要はさらに高まるでしょう」

引退するかしないかは、浅田本人が決めること。

だが、これ以上、浅田が客寄せパンダのようにして生きることを望むのはあまりに酷ではないか。

もし、それでも浅田がスケートを続けるのなら、トリノ五輪金メダリストの荒川静香のようにプロスケーターになり、演技を続ける道もある。

「現行のルールでは、いったんプロに転向した選手も、一度ならアマに復帰して、再び五輪を目指すことが可能です。元五輪銀メダリストの伊藤みどりさんもプロに転向後、アマに復帰しました。浅田選手もそういう計画を立てることは可能でしょう」(スポーツライターの野口美惠氏)

全日本選手権にも出場した実績を持ち、プロフィギュアスケーターとして活躍する西田美和氏が語る。

「本人が希望するなら、ぜひ一緒にプロでやりたいです。プロはアマと違い、点数や順位を競い合うのではなく、お客さんを楽しませることが目的です。以前プロとアマが一緒に滑る機会があったのですが、真央ちゃんは本当に楽しんでいました。私たちプロの衣装を見て『真央もこんなセクシーな衣装を着て滑りたい』と言っていたくらいです」

ソルトレイクシティ五輪代表で、浅田が12歳のころから一緒に滑ってきた恩田美栄氏はこう話す。

「真央の凄いところは、練習が大好きなこと。普通は他のこともしてみたい年頃なのに、彼女は来る日も来る日も、リンクで滑り続けた。それくらいスケートが大好きなんです。私なんか何度も練習が嫌になったのに、彼女にはそれがなかった。試合で失敗しても腐ることなく、練習によって克服していきました。今回の五輪では結果的に残念だったけど、真央がスケートを嫌いになることはないと思います」

五輪終了後、浅田がどんな決断を下すかは、まだ分からない。

「集大成」と位置付けた舞台で、意地は見せた。最後の涙の意味は「満足感」か「後悔」か。

いまは黙って、浅田自身が出す答えを待つしかない。




2/16 ソチ五輪開幕 残念!だけど専門家はこう見ている 浅田真央はキム・ヨナに勝てない 

(2014-02-16)

報道機関

週刊現代

見出し

ソチ五輪開幕 残念!だけど専門家はこう見ている 浅田真央はキム・ヨナに勝てない 

配信日

2014216日  (週刊現代2014222号)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38393

◆内容◆
img_2c9fa0f245e3d402d1360ba9895ede0055812.jpg

ヨナ超えのため、必要不可欠な大技トリプルアクセルは今季、まだ一度も成功していない。奇跡は起きるか?

生まれたのも、スケートを始めたのも同じ年。同時代に生まれたことを悲観する声もあったが、本人たちは否定する。「彼女がいたから、今の私がある」と。10年越しの頂上決戦、差は思いのほか大きい。

大人のヨナと、子供の真央

キム・ヨナ(23)は言う。

「練習をしていると、息があがり、筋肉がちぎれそうになって、『もう無理』と感じる瞬間が必ずやってくる。『これくらいでいいだろう』『次、頑張ればいい』という内なる声が聞こえてくる。けれど、そこであきらめてしまったら何も練習しなかったことと同じ。たとえば、水の温度を99℃まで上げたとしても、最後の1℃を上げることができなければ、永遠に沸騰することはない。これ以上は無理という瞬間を乗り越えてこそ、次のドアが開くのだし、そうなって初めて、私の望んでいる世界に行くことができる」

頂点に君臨する女王らしい、凄みと自信を感じさせる言葉だ。

いよいよ開幕したソチ五輪。19(ショートプログラム。日本時間24~)20(フリースケーティング。同24~)、この絶対女王に挑むのが宿命のライバル、浅田真央(23)である。

ソチを最後に引退を表明している浅田にとって、今回の戦いがヨナとの最終決戦。前回のバンクーバー五輪ではヨナが金、浅田が銀だったが、2度目の五輪も「勝ったほうが金」の頂上対決となる。

バンクーバー五輪後、いったんは一線から退いたヨナ。右足甲を痛めた影響や、ブランクを心配する声もあったが、1月に行われた韓国選手権で自身が持つ歴代最高得点に迫る22786点をマーク。演技で雑音を封じ込めた。

「ヨナの魅力は男子顔負けのスピードとパワー、そして流れるようなジャンプ。彼女のジャンプはタメを作らず、スピードのある助走から一気に跳ぶから、見ていて非常にスムーズでダイナミック。着氷後の流れも素晴らしい。ジャンプの教科書と言っていい」(スポーツライター・野口美恵氏)

そしてこの質の高いジャンプがヨナの最大の武器となる。フィギュアでは、技を成功させることで入る「基礎点」と、「GOE」と呼ばれる技の出来栄え判定(±3)を足したものが「技術点」となる。ヨナはこのGOEが高いのだ。

実際、バンクーバーのフリーでヨナはGOE合計で全選手中最高の1740(浅田は882)の加点を得た。それが金メダル獲得の大きな原動力だったことは疑う余地がない。

164cm47kgの肢体を存分に生かした表現力も大きな武器だ。

「ヨナは音楽の曲想をとらえるのがうまい。単に音とタイミングが合うのではなく、メロディだったり、ベース音だったり、楽曲全体が醸し出すニュアンスを演技に反映させることができる」(前出・野口氏)

安藤美姫と髙橋大輔をコーチしたニコライ・モロゾフ氏は「そこがヨナのストロングポイント」だと言う。

「フィギュアスケートは、他のスポーツと違って、観客を魅了しなければならない。そのためには女性としてのmaturity(成熟度)とか魅力が非常に重要になる。ヨナは女性としての魅力を最大限に出している。真央はどんなにきれいに滑っても、子供が滑っているように見えてしまう」

専門家の目は冷徹だ。現在の二人を比較すれば、浅田がヨナに勝つのは極めて難しいというのである。

ジュニア時代は真央が上

20日違いでこの世に生を受けた真央とヨナ。思えば、この天才少女たちが同時代に登場したことは、スケート界にとっても、二人にとっても奇跡であった。

5歳のとき、姉がスケートをする姿を見て習い始めたヨナは、「みんなが休んでいるときに休んだら世界一になれない」とクリスマスや正月でも一人、黙々と練習していたという。

「子供時代のヨナの鬼コーチでもあった母親パク・ミヒさんが、あるとき、言うことを聞かないヨナに罰としてアイスリンクを100周するよう命じた。きっと、泣いて謝ってくるだろう。ミヒさんが高を括っていたら、なんとヨナは黙々とリンクを100周。けっして謝ろうとしなかったそうです」(韓国在住ジャーナリスト・金敬哲氏)

ジュニア時代は一日8時間の猛練習を平然とこなし、すでに勝負師の風格すら身につけていた。

「普通はミスをすると次の演技に影響するものですが、ヨナの場合、すぐに集中力を取り戻すことができる。いかなる状況にも揺さぶられず、自分のやるべきこと以外には興味を示さない。そんな彼女を、中学生時代の指導教官はこう評しています。『軍人』と」(金氏)

フィギュアスケート一筋の生活は韓国の国民的ヒロインとなった現在も変わらない。つい最近も、人気俳優との恋の噂がマスコミを賑わせたが、

「恋愛感情は一パーセントもありません」

と完全否定。五輪で勝つためには恋愛など眼中にないと言わんばかりだった。

そんな完全無欠のフィギュアの女王に唯一、苦杯をなめさせたのが、ジュニア時代の浅田だった。

ヨナと同様、5歳からスケートを始めた浅田。二人の人生が初めて交錯したのは'0412月、ヘルシンキで行われたジュニアGPファイナルである。

このとき、浅田は大会史上初となるトリプルアクセルを決め、2位のヨナに35点近い大差をつけて優勝している。翌'05年の世界ジュニア選手権でも浅田は17924点をマークして、15893点のヨナを寄せ付けずに頂点を極めた。

しかし、'06年のスロベニア世界ジュニアではヨナが浅田に一矢を報いる。

以降、二人の戦いの場がシニアに移ってからは、浅田がヨナの後塵を拝する場面が増え始めるのだった。

ジュニア時代から数えて、二人の通算成績は15戦して浅田はヨナに69敗と大きく負け越している。

「浅田は'06年から元世界女王ミシェル・クワンの恩師であるラファエル・アルトゥニアンに師事していたのですが、'08年に入り、『日本で指導してほしい』と要望。これをわがままととらえたアルトゥニアンは怒り、師弟関係を解消してしまいました。以後、ロシアのタチアナ・タラソワのもとに定期的に通って指導は受けましたが、基本的にコーチ不在のまま、バンクーバー五輪に臨まねばならないというハンディを背負ってしまった。実は浅田が日本での指導を望んだのは、病身だった母親の体調が悪化し、海外に長期滞在できないという事情があったからなんです」(スポーツライター・藤本大和氏)

ライバルのヨナはバンクーバー五輪の開催地であるカナダに飛び、ブライアン・オーサーに弟子入り。

「オーサーといえばトリプルアクセルの使い手として有名。実際、浅田を倒すためにヨナも一度はトリプルアクセルの習得に励んだが、ものにできなかった。彼女の特性とジャッジシステムを考えて、オーサーは無理にトリプルアクセルを跳ぶ必要はないと判断。安定感と総合力で勝つ現実的な作戦を選んだ」(夕刊紙デスク)

そして迎えた'102月のバンクーバー五輪。浅田は見事、この最難関のジャンプを3度、成功させた。だが、得点は20550

一方、手堅く演技をまとめたヨナは22856点。二人の間には20点以上の差が開く結果となった。

トリプルアクセルの弱点

ヨナも跳べない最難関のトリプルアクセルを3度も成功させたのになぜ—。この採点を巡り、日本国内では疑問の声も上がった。

だが、採点表を見ると、浅田のGOEはほとんどが0点台だった。

「つまり、『跳んだだけ』でジャンプの質が悪いとジャッジされたのです。浅田は15歳のときと比べて身長が5㎝伸びて、体重が5kg増えたのに、スケーティングスピードは変わっていない。重くなったぶん、体を沈み込ませてタメを作って跳ばなければならず、スピード感もなく、見栄えの悪いジャンプになってしまったというわけです」(スポーツジャーナリストの臼北信行氏)

ヨナが、すべての演技をノーミスでこなし、すべてのジャンプで1点台から2点台のGOEを手堅く稼いだのとは対照的だった。

ここに浅田の代名詞でもある「トリプルアクセル」の弱点がある。ジャンプの出来栄えがよければ大幅な加点が期待できるが、大技だけに失敗のリスクが高く、次のジャンプにまで影響してしまう。
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昨年12月のGPファイナルのフリーでは、2度トライしたものの、失敗。2度目のトリプルアクセルはミスの影響で連続ジャンプにできず、GOEで合わせて571点も減点されているのだ。まさに諸刃の剣。なぜ、浅田はトリプルアクセルにこだわるのか?

「地元・大須のリンクでトリプルアクセルを跳んでいた伊藤みどりに憧れたのが、スケートを始めたきっかけ。'05年の世界ジュニアには、伊藤みどりのお下がりの衣装で出場し、トリプルアクセルを成功させて一躍、トップの仲間入りを果たしました。現役女子でトリプルアクセルを跳べるのは彼女一人だけ。『私だけの技』という強い誇りがあるんです」(前出・野口氏)

浅田は親しい知人にこうも語っている。

「トリプルアクセルを跳べなくなったときは、私が私でなくなるとき」

ところが25日、ソチに向け出発した浅田は報道陣を前にこう宣言した。

「今回は(トリプルアクセルを)2回でいく。ショート1回、フリー1回」

当初ショート1回、フリー2回の計3度入れるはずだったトリプルアクセルを直前で1回減らした理由は何だったのか。

「昨年末の全日本選手権後、浅田は一度も練習を公開しなかった。よほどトリプルアクセルの精度が悪いのか、と現場で噂になっていた矢先の発表でした。今季、ここまでトリプルアクセルは一度も成功していません。勝てるスケートに徹するのは嫌だが、このままではヨナに勝てないのも事実。おそらく佐藤信夫コーチとぎりぎりまで話し合いを重ねたうえで、金メダルを獲るために、『究極の選択』をしたのでしょう」(前出・藤本氏)

ソチ本番で二人が滑るプログラムをシミュレートしたのが上の表だ。

互いに見せ場はいきなりやってくる。浅田はトリプルアクセルを跳び、トリプルループ+ダブルトゥループと続ける。基礎点が11倍になる後半の連続ジャンプも見どころのひとつだ。

一方のヨナも、トリプルルッツ+トリプルトゥループという最大の武器をプログラムの頭に投入。基礎点1010に加え、ここでGOEをどれだけ稼げるかが勝敗を左右する。

プログラム全体を比較すると、トリプルアクセルを1回減らしても、基礎点合計では浅田がヨナを7点ほど上回る。浅田が女子フィギュア史上、ほぼ最高難度となるこのプログラムを組んだのは、あくまでヨナを倒すため。裏を返せば、そこまでの大博打をうたなければ、絶対女王には勝てないということだ。

ヨナのミスが金の条件

「やれることはやった」

と本人が言うように、この4年間、ソチだけを見て準備してきた。バンクーバー五輪後、浅田は佐藤コーチに師事。弱点であったスピード不足、GOEの悪さを改善すべく、スケーティングを一から見直した。元世界女王が氷をエッジで強く押すという基本中の基本からやり直した。バレエ教室に通い、表現力や表情の使い方も学んだ。

「ステップやスピンなどは最高評価のレベル4をもらえるようになりました。浅田は着実に成長した。GOE、演技構成点(スケート技術、演技力など)ともにバンクーバーから上昇しました」(スケート連盟関係者)

ヨナとの差は確実に詰まった。だが、追い越すまでには至っていない。

「トリプルアクセルを成功させ、かつフリーの後半に2つ入れた連続ジャンプをノーミスでクリアすることが絶対条件。そのうえでヨナがミスをすれば、初めて金メダルが見えてくる」(前出・連盟関係者)

完璧に演技し、さらに相手のミスを待つしかない。残念だが、これが現実だ。だが、可能性はゼロではない。元フィギュアスケーターの佐野稔氏が言う。

「今シーズン、トリプルアクセル以外はほぼ完璧に滑れている。とにかく、冒頭のトリプルアクセルを成功させること。それがすべてと言っていいでしょう」

同じく元フィギュアスケーターの武田奈也氏によると、キム・ヨナにも死角はあるという。

「先月の韓国選手権を見た限り、フリーの滑り込みが足りないように見えました。本番までにどこまで仕上げてくるかでしょうね。浅田選手はジャンプが決まると、その後の演技が全然違ってくる。気持ちが乗って、スピードも乗ってくるでしょう。お互いにひとつのミスが命取りになる。わからないですよ」

諦めるのは、まだ早い。


 

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1/25 特別読み物 2月7日さあ、開幕だ!ソチ五輪「7つのライバル物語」(前篇) 元ホストの父に恩返し浅田真央vs自分のために借金した家族へキム・ヨナほか 

(2014-01-25)

報道機関

週刊現代

見出し

特別読み物 27日さあ、開幕だ!ソチ五輪「7つのライバル物語」(前篇)

元ホストの父に恩返し浅田真央vs自分のために借金した家族へキム・ヨナほか 

配信日

2014125日 (「週刊現代」201421日号)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38183

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勝負の鍵を握るトリプルアクセルに不安は残るが、悲願の金メダルへ調整を急ぐ

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1/20 浅田真央と髙橋大輔ダブルで「金メダル」が見えたッ!ソチ五輪に大喝采!

(2014-01-20)

報道機関

週刊現代

見出し

浅田真央と髙橋大輔ダブルで「金メダル」が見えたッ!ソチ五輪に大喝采!

強いニッポンの「2014年」が丸ごとわかる

配信日

2014120日 (「週刊現代」2014118日号)

http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38088

◆内容◆

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真央はもう決めている

跳ぶのか、跳ばないのか。

跳べるのか、跳べないのか—。

日本フィギュア女子のエース・浅田真央(23)が金メダルを取れるかどうかは、そこにかかっている。

ジュニア時代から浅田と鎬を削ってきた、元フィギュアスケート選手の武田奈也氏が言う。

「浅田選手の子供の頃からの口癖は『ジャンプが跳べないと、他の演技にも影響が出てくる』でした。浅田選手の演技はジャンプが基本、これはもう本人の身体に染みついている。

ソチでのポイントは、もちろん浅田選手の代名詞、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)。今シーズンはまだ(跳べたと)認定されたジャンプはないですが、オリンピック本番で決められるかどうか。それが結果を分けるでしょう」

開幕までいよいよ1ヵ月となったソチ五輪。日本勢でもっともメダルが期待できるのが、男女フィギュアスケートだ。

金メダルの最有力候補は浅田真央。だが、彼女の演技を巡っていま、関係者やファンの意見が真っ二つに割れている。それが、

「トリプルアクセルを跳ぶのか、跳ばないのか」

という問題だ。

フィギュアスケートを長く取材してきたスポーツ紙記者が言う。

「浅田真央が金メダルを取るためにはトリプルアクセルを回避し、着実に得点を重ねる、この作戦しかありません。いまの状態でトリプルアクセルを跳ぶのはリスクが大きすぎます。だって今シーズン、まだ一度も成功していないんですよ。トリプルアクセルは浅田のリスク要因にこそなれ、武器にはならない」

前回のバンクーバー五輪でも、リスクを負わず、確実に得点を重ねるプログラムで最後まで滑りきったキム・ヨナに金メダルをさらわれている。スポーツライターの野口美恵氏も言う。

「いま真央ちゃんはスケーティングがいいので、トリプルアクセルをプログラムに入れないという選択肢はあると思います。入れるとしても、ショートとフリー合わせて3本は大変じゃないでしょうか。それについては佐藤信夫コーチも『慎重に考えたい』と言っていました。

そもそも、フリーでトリプルアクセルを2本入れることは、得点の面でも有利ではない。1本にして、3回転3回転とか、ルッツとかを後半に持ってきたほうが、難易度が下がる上に得点も高い。メダルの色だけを目標にするなら、そういう判断もあります」

あるスケート連盟関係者もこう明かす。

「トリプルアクセルのリスクは失敗による減点だけではない。失敗、転倒すると精神力、体力をゴッソリ削られてしまうんです。いわゆるHP(ヒットポイント)が下がる、という状態ですね。万が一、1本目で失敗すると、それがその後の演技すべてに響くことになってしまう」

こうした周囲の声は佐藤コーチはもちろん、浅田本人の耳にも入っている。実際、昨年末の全日本選手権でも、浅田はトリプルアクセルをすべて失敗し、まさかの3位に沈んだ。「ソチではトリプルアクセルを回避すべき」という声は、日に日に強くなっている。

だが、正月を名古屋の実家でゆっくりと過ごした浅田の胸のうちは、もう決まっている。

私はトリプルアクセルを跳ぶ、と—。

浅田に近い人物が言う。

「『集大成にしたい』と本人も言っているように、ソチ五輪で金メダルを取れば、おそらく引退する。真央はすべてをかける覚悟で臨むんです。逆に言えば、銀はもう、バンクーバーで取った。トリプルアクセルを回避する消極的なプログラムで滑りきっても、キム・ヨナの調子が良ければ勝てずにまた銀。それでは意味がないんです。

全日本で跳べなかったときも、真央は『今日はチャレンジすることが必要だった』と毅然と語りました。真央は絶対にトリプルアクセルを跳ぶ。誰が何と言おうと、それはもう変えられないんです」

表彰台独占もあるぞ

スポーツライターの折山淑美氏は、浅田のこの決断を応援したいと言う。

「金メダルはキム・ヨナとの一騎打ちとなる可能性が高いが、もしキム・ヨナが昨年の世界選手権のときくらいに仕上がってくるとすれば、真央ちゃんはトリプルアクセルをきちんと跳ぶことが、金メダルの条件になります。

バンクーバーの後、スケーティングのテクニックをきっちり見直した。その上積みがあるので、フリーのトリプルアクセルは1回にして、後半は3回転3回転でいいと思う。

全日本のフリーでの失速は、グランプリファイナルから2週間と短かったので、腰痛が出ていたことも原因でした。オリンピックまでは、疲労を取るための時間は十分にある。期待できると思います」

全日本で3位に沈んだことは、浅田にとっては良かった、と言うのは前出の浅田の知人だ。

「あれで迷いが吹っ切れたところはある。ここまで来たらくよくよ考えても仕方がない。本番では跳べると思って跳ぶだけ、そう真央は言っていました。バンクーバーの前よりも精神状態は良い」

抜群の安定感を維持するキム・ヨナを上回るためには、トリプルアクセルを決めるしかない。逆に言えば、トリプルアクセルを決めれば、念願の金メダルはぐっと近づく。浅田の心技体はいま、充実している。

女子でメダルが期待できるのは浅田だけではない。鈴木明子(28)と村上佳菜子(19)にも可能性は十分にある。うまくいけば「日本勢で表彰台独占」も夢ではない。

前出の武田氏が言う。

「鈴木選手が優勝を飾った全日本選手権での演技は本当に素晴らしかった。彼女はエッジワークとかスケートの技術ももちろん上手ですけど、気持ちが本当に強いんです。

一方の村上選手は、本当に喜怒哀楽が激しい。練習中も、うまくいかなかったら泣くし、うまくいけば最高の笑顔を見せて、もうかわいくて()。今シーズンは調子が悪いかと思っていたら、全日本ではノーミスで、いますごく勢いがあります。感情が前面に出るタイプなので、うまくハマれば、本番でとてつもない爆発力を発揮するかもしれませんね」

元五輪代表の渡部絵美氏も、誰がメダルを取ってもおかしくないと予想する。

「実力的には、3人ともに可能性があります。当日の出来によって結果が変わるのがフィギュアです。荒川静香さんのように、事前には有力視されていない選手が金メダルを取ることもあります。

シーズン不調だった村上佳菜子ちゃんも全日本では良かったし、優勝した鈴木明子も『1週間前までジャンプが跳べなかった』と言っていました。やはり、オリンピックに出るほどの選手は、試合本番にまとめてくるなと実感しました」

今回の女子代表の3人はいずれも名古屋出身で、非常に仲がいいのもプラス要素だ。フィギュアは孤独なスポーツ。だからこそ、気のおけない代表仲間がいることは、精神的なプラス要素になるだろう。

女子に負けず劣らず、男子の代表もメダルの期待が大きい。

注目はやはり髙橋大輔(27)。全日本選手権では足のケガで満足な演技ができず、悔し涙を流した。しかし、その大会で3位に入った小塚崇彦が落選し、髙橋が代表に選ばれた。

「『スポンサーの圧力ではないのか』などとネット上で誹謗中傷され、髙橋にとってもすっきりしない代表入りでした。最年長で責任感の強い髙橋だからこそ、本人は『僕は文句なしで選ばれたわけではない。崇彦の思い、いろんな人の思いをすべて受けとめ、五輪の演技で返すしかない』と決意を新たにしています」(前出のスポーツ紙記者)

全日本での不調の原因にもなった、右スネのケガの状態はどうか。

「髙橋のケガは、長光歌子コーチが『あと1週間あれば治っていた』と言ったように、そんなに大きなものではありません。順調に回復すれば、五輪にはなんの問題もないはずです。

表現力は元々世界トップレベルですし、加えて4回転ジャンプが確実に跳べるようになれば、日本男子初の金メダルの可能性は大いにあります」(前出・折山氏)

思えば、髙橋の競技人生はケガの連続だった。バンクーバー五輪の15ヵ月前、練習中に前十字靱帯断裂及び半月板損傷という大ケガに見舞われた。本番に間に合うのかという不安の中、手術を選択。筆舌につくしがたい痛みをともなうリハビリをやり遂げ、見事銅メダルを獲得した。

ノーマーク町田樹の意外性

27歳の髙橋が挑む3度目の五輪。髙橋自身が不退転の決意で臨むと同時に、彼には「チームリーダー」としての役割も期待される。

「髙橋選手は後輩からの人望がものすごく厚い。やっぱり髙橋選手がいない五輪代表は想像できません。

それくらい、日本代表にとって髙橋選手は特別な存在なんです。ジュニアの頃は『ガラスの心臓』と呼ばれるほど気持ちが弱かったんですが、バンクーバーの前あたりから、人間的にも強く優しくなった印象があります。本当に尊敬されている選手です」(前出・武田氏)

元プロフィギュアスケーターの佐野稔氏は、髙橋にこんな期待を寄せている。

「ソチ五輪から実施される、フィギュアスケートの団体戦は開会式前から始まります。そこでメダルを取ることができれば、日本チーム全体に勢いがつく。そのためにも経験豊富で、リーダーシップのある髙橋が必要なんです」

その髙橋も目を見張るほどのスピードで成長し、メダル候補にまで名を連ねるようになったのが羽生結弦(19)である。

「羽生の手足の長さは外国人選手に引けを取らない。以前は体力がなくて、後半目に見えて演技の質が落ちていましたが、最近は最後まで集中力が続くようになった。表現力にも19歳とは思えないものがあります」(前出・スポーツ紙記者)

折山氏も続ける。

「男子の金メダル最有力候補は3年連続世界王者のカナダのパトリック・チャンです。そのチャンに羽生は昨年12月、福岡でのグランプリファイナルで勝った唯一の日本人なんです」

もう一人忘れてはならない男がいる。代表決定までまったくノーマークだった町田樹(23)だ。

町田にはユニークなエピソードも多い。

「彼は読書家で、哲学書をよく読んでいるのです。ヘーゲルを読んでいると知ったときは驚きました。小説からエキシビジョンの構成や振付のヒントを得たりしているみたいですね。

彼は衣装も照明も、振付も自分で決めているんです。ナルシストっぽいところもあるけど、サービス精神旺盛で、なんでも話してくれるところが魅力です。変な気負いもないだろうし、案外こういう選手があっさりメダルを取ってしまうかもしれませんね」(前出のスポーツ紙記者)

男女のエース、浅田と髙橋が狙うメダルの色は、もちろん金だ。それを他の4人が追う展開。世界の強豪だけでなく日本人同士が鎬を削れば、銀メダル、銅メダルも日本勢が手にする可能性は高い。

男女で最低でもメダル4つ、それがソチ五輪フィギュアの本誌予想である。

打倒キム・ヨナに燃える

史上最強メンバーで挑むソチ五輪。浅田真央がトリプルアクセルを跳び、髙橋大輔が華麗なステップで観客を魅了する。日本のフィギュア界を引っ張ってきた二人が有終の美を飾るための条件とは。

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