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4/10 (インタビュー)真央と歩んだ4年 浅田真央選手のコーチ・佐藤信夫さん

(2014-04-10)

報道機関

朝日新聞

見出し

(インタビュー)真央と歩んだ4年 浅田真央選手のコーチ・佐藤信夫さん

発行日

2014410500

http://www.asahi.com/articles/DA3S11076968.html

◆内容◆

 フィギュアスケートの浅田真央選手が集大成とするシーズンが3月末の世界選手権で終わった。ソチ五輪ではメダルを逃したものの、フリーの完璧な演技は世界を感動させた。浅田選手の挑戦にどんな意味があったのか、フィギュア界の未来は。練習拠点の中京大学を訪れ、この4年、二人三脚で歩んできたコーチの佐藤信夫さんに聞いた。

 ――ソチのフリーの演技はいまだに印象深いです。それだけにショートプログラム(SP)でなぜ16位に沈んだのか、疑問が消えません。
 「あれほど崩れるとは私も想像していませんでした。報道などでかなり期待され重圧もあったのかなと」
 ――日本スケート連盟が準備した本番前の練習拠点のアルメニアのリンクに砂が混じっていて、エッジが摩耗してしまったみたいですね。SP当日、佐藤さんが研いで調整したと聞きました。感覚が変わるので、演技当日は避けるはずですが。
 「朝の練習後にエッジが少し傷ついていたのが分かり、私が研ぎました。あまり変化を起こさぬよう軽くやりました。フリーの日もちょっと。練習リンクは特別よかったわけではなかったのですが、皆さんの努力のおかげでちゃんと練習させてもらいました。SPの結果はエッジの影響ではないでしょう。やはりのみ込まれてしまったのでしょう」
 ――あれだけのキャリアがある選手なのに、という気もしますが。
 「記録で優劣を競う競技だと、試合で興奮状態になり、練習以上の爆発力を出して新記録をつくったなら成功です。でも、我々の競技はそれでは失敗です。普段より力が出てジャンプの滞空時間が変わると、回転オーバーする。力の出し具合が普段と変われば、いつもより速いスピードになったり、遅いスピードになったりして、狂いのきっかけになる。それほど微妙な競技なんです」
 ――練習でやったことをどう試合で再現させるのでしょうか。
 「練習で試合と同じ経験をすることです。しかし、私が指導で一番苦労した部分は、そこ。彼女は、昔の軍隊みたいに月月火水木金金なんです。週1日も休まず、『なぜ練習して悪いんだ』って反論して、試合前でも5、6時間も滑ろうとした」
 ――そんなに長時間滑れるなんてすごいです。だめなんですか。
 「力をセーブしながら滑ることを覚えてしまうのです。それでは(フリーの)4分で自分のエネルギーすべてを使い切れない。試合で使い切るには、1日に30分練習したら動けなくなるくらいの方がいい。本当につい最近、短時間の練習で『疲れて動かない』と言い、休みもとるようになったので、心の中で『やった』と思いました。ソチのフリーであそこまで動けたのは、短時間で力を使い切れるようになった証しです」
        
 ――浅田選手といえばトリプルアクセル(3A、3回転半)ジャンプです。ただでさえ普段の力を出すのが難しい競技なのに、失敗のリスクの高い技にも挑んだ。ただ、一時期、3Aをさせませんでしたね。
 「本音はやらせたいんです。3Aがなしでもいいと思ったら、本当にやらなくなってしまいます。この状態ならやっても失敗するなと思ったら『だめ』と言うし、できそうだと思ったら『じゃあいこう』と。それだけだったんですけどね」
 ――ソチでは3Aを採り入れましたが、SPで転倒。メダルに届かないことになってしまいました。
 「どうやったら彼女の持ち味が一番出せるのか。彼女にとってベストは何なのか。私が考えたのはそのことだけです。もちろん高度なジャンプを並べればいいというわけではない。人にどう感動してもらうか、そういう要素も大事です」
 ――勝つことを考えれば、回避する手もあったのではないですか。
 「ソチではやるつもりでした。彼女が自分の生涯の夢としてやっている現実を知ったら、それを取り上げられるでしょうか。子どもに例えれば、そんなことをしたら、その子は何をして遊ぶの?どこに興味を持つの?と同じことですから。3Aを完成させるのは難しい。でも、その苦しいところはこちらも承知して、何とか一緒に乗り切ってあげようという気持ちだけは忘れないようにしてきたつもりです」 
――
フリーでは3Aを鮮やかに決めました。ところが全体の得点は3番目です。点が低すぎませんか。

 「私が口をはさむとややこしくなるから。いい要素もあったが、減点されても仕方がない面もあります。フリーの点に文句はありません」

――技術と表現力を評価する採点競技では、判定側の主観を完全には排除できない面があります。
 「私の現役時代は今と違い、規定という種目がありました。氷上で課題の図形を描き、滑り跡の正確さを競うんですが、競技中は他国の選手も見ています。当時、日本の選手はよく知られていなかったですけど、私の点が出ると『低い。彼が一番うまいのに』と選手が騒いだんです。それでも審判は知らん顔ですよ」「欧州が発祥と言われる競技で、しかも音楽がついているわけです。かつては、この音楽をアジア人はいったいどう解釈しているんだと疑問を抱かれたこともあった。審判もミスジャッジはしたくないから、あまり知らない国の選手だとどのくらいの点をつけるのか考える。逆もあります。有名ブランドのハンドバッグなら品物を見なくても買いますよ、というような感覚ですね」 
 ――そういう先入観を変えていくのは簡単ではないですよね。
 「ええ、それはもう間違いないです。私だって、なじみのない国の選手がどんな演技をするのかなという目で見てしまうこともあります」

        
 ――こう言っては何ですが、とても理不尽な気がします。
 「そうです。でも、そこで頭に来たら終わっちゃいます。お陰様で私はあきらめることができない人間だから、今でもしつこくやっている」
 ――そういう見られ方を日本はどうやって覆してきたのですか。
 「私たちの現役時代は海外の模倣です。その私たちが教える立場になり、海外へ渡り指導者と交流を深め、さらに学ぶ。そこで自分たちの方法を確認し、これでいけるという自信を持って教え始め、私が規定の指導を手伝った佐野稔が1977年の東京の世界選手権で日本人で初めて3位になりました。そこからは、様々な人たちの努力の積み重ねです。06年トリノの荒川静香、ソチの羽生結弦で男女とも五輪金メダルが取れましたが、本当に時間がかかっていますよね」
 ――ソチ五輪で女子で3Aをしたのは浅田選手だけです。いわば今の世界の流れ、価値観に対する挑戦です。その点が評価されないと、難度の高いことに挑む動機付けが選手にも指導者にも生まれない。スポーツとして、これでいいのでしょうか。
 「3Aはロシアの小さい子どもたちは結構跳んでいます。でも年齢が上がって体形が変わると跳べなくなる。つまり、女子が3Aを成功するのは非常に難しいんです。そうした事情を国際スケート連盟がくんで、女子だけは点がもっと出るようにすれば、やる選手も出てくるでしょう。いま、女子の世界トップの選手は似たような演技構成です。そこから抜け出すには難しいジャンプを跳ぶしかない。みんながジャンプ、ジャンプの時代になると、3Aの成功者も増えてくると思います」
        
 ――浅田選手のフリーの演技を歴代の世界王者たちが称賛しました。多くの人々が刺激を受けたのでは。
 「そうですね。外国の若手コーチの中には『次は自分が選手を育ててやるぞ』と虎視眈々(こしたんたん)と思っている人はかなりいると思いますよ。『私も3Aをやるんだ』と心に決めた選手もいるでしょう。ただ現時点で跳べている10代の子は、体形が変わってしまうと跳べるとは限らない。さらに年齢が低く、10歳より下の子たちが将来出てくるかもしれないが、10年、15年先になるかもしれません」
 ――23歳の浅田選手が一線から引くのは、惜しい気もします。
 「先の世界選手権に向けた練習の最中に『まだ伸びるところあるよね』みたいな話はしました。砂鉄ってありますよね。紙の上にまいて、下の磁石を動かすと、くっついて模様ができる。ああいう滑りが好きなんです。氷に吸い付き、下から誰かが動かしているように、すーっと動く。それなのに足の力で氷を蹴っている感じがない不思議な世界。『そんな風に滑ってくれたら、感激して泣いちゃうかもしれない』とも言いました。でも、彼女も人生設計を考えないといけない。生き方が変化することもあるでしょう」 (聞き手・後藤太輔)

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「浅田のフリーには感激しました。たくさんの苦しいことを一つずつ乗り越えてきたんですから」
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