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11/14 「羽生 不屈の舞」がスポーツ文化の歪みをただす 脳しんとうへの理解進め、ルール化へ

(2014-11-14)

報道機関

産経新聞 【関西の議論】

見出し

「羽生 不屈の舞」がスポーツ文化の歪みをただす 脳しんとうへの理解進め、ルール化へ

発行日

20141114日 1500

http://www.sankei.com/west/news/141114/wst1411140007-n1.html

◆内容◆ 

少年サッカーのコーチをしていると、たまに遭遇するシーンがある。試合中、子供同士がヘディングで競り合い、空中で激突。着地とともに頭を抱えてうずくまる。流血している場合もある。一旦ベンチで濡れタオルをあてるなどして様子をみる。ほとんどの子供はすぐに「コーチ、行けます」と気丈に言い、その言葉に半ば感動して「よし、頼むぞ」とピッチに送り出してしまう。観戦の保護者からはもちろん大きな声援と拍手がわき起こる。

 なぜ、このような話を冒頭にしたのか。「気力」「執念」や「感動」「拍手」が今、「選手の生命を危機に追いやる可能性がある」と議論になっているからだ。

 今月8日、フィギュアスケートのグランプリシリーズ第3戦の中国杯で、ソチ五輪男子金メダリストの羽生弓弦(はにゅう・ゆづる)選手(19)=ANA=がフリー演技前の公式練習で中国選手と激突した。羽生選手は直後、頭部にテーピングをして出場し、最後まで滑りきってショートプログラムとの合計で2位に入った。

 激突後、羽生選手はしばらく氷上で仰向けになったまま動けなくなった。脳振盪(のうしんとう)の疑いがあった。後日明らかになった正式な診断結果は「頭部挫創、下顎挫創、腹部挫傷、左大腿(だいたい)挫傷、右足関節捻挫」。それでも本番の演技に臨み、2度の4回転などジャンプで5度も転倒しながら、そのたびに立ち上がり、「オペラ座の怪人」を演じきった。得点が表示されると両手を口もとにあてて男泣きした。観客席からは大きな拍手。テレビ観戦ながらも拍手を送った。感動の演技だった。「羽生 不屈の舞」「流血の羽生 折れぬ心」「気迫の演技」と新聞もその精神力をたたえた。しかし、直後に疑問視する声もあがった。

・命に関わる

 「脳振盪は怖い。徐々に出血して血が貯まる硬膜下血腫などすぐに症状が出ないこともある。命に関わることもある」

 極真空手の大会でリングドクターの経験がある大阪府内の女性開業医は警告する。

スポーツ事故に詳しい名古屋大教育学部の内田良准教授(38)は柔道の脳損傷を例にあげた上で、「学校管理下だけでも過去30年間に118件の死亡事故が起きている」という。

 例えば、柔道で投げられ「頭が痛い」という高1男子生徒が数週間後にまた頭を打ち、3回目の頭部受傷で死亡▽小3男児が練習中に「頭が痛い」と指導者に訴えたが、練習を続ける意志をみせたため練習を継続し、急性硬膜下血腫を発症し、重大な後遺症が出た-など。内田准教授はこのような事例について指導者が脳損傷に敏感であれば明らかに防げた事故という。

 内田准教授は「演技続行した羽生選手側の事情は置いておく」と断った上で、今回の羽生選手の事故について次のように話す。

 「脳振盪に対する関心の低さと脳振盪(疑いも含む)を乗り越える姿が美談化される日本のスポーツ文化が気がかり。根性で危機を乗り越える場面を拍手でたたえる。そこには感動の涙があふれる。だが、脳振盪の可能性が疑われるのであれば、今回の出来事を機に考え直してほしい。『拍手』や『感動』は選手の生命を危機に追いやる可能性があるのだから」

・求められるルール化

 ゲーム中などに脳振盪を起こすことが多いラグビー界では、早くから脳振盪問題に取り組んできた。国際ラグビー評議会(IRB)の規定にならって日本ラグビー協会(JRFU)は「脳振盪ガイドライン」を今年7月、「協会ニュース」として周知している。ガイドラインには、脳振盪はすべて深刻▽脳振盪は意識消失を伴わずに起こることもある▽頭部外傷後、何らかの症状があるアスリートはすべてプレー、練習をやめさせ、すべての症状が消えるまで活動に戻ってはならない▽特に脳振盪の疑いがある日にプレーに復帰することは禁じられている▽脳振盪が原因で死亡することがある-などとある。このガイドラインに照らし合わせれば羽生選手のケースは「疑い」に該当し、演技続行はできなかった。

実は、内田准教授の指摘するように、これまでにも脳振盪の事故は繰り返され、そのたび問題にされてきた。しかし、サッカーを始めとした他のスポーツではラグビーのようにルール化されていない競技が多い。その点では早急にすべてのスポーツでルール化が求められるが、今回、金メダリストの羽生選手の事故によって議論が巻き起こり、その議論とともに脳振盪への理解が進んだことに疑いはない。

 今後を予測すると-。日本のあらゆるスポーツ界で、一気に脳振盪に対処するルール化が進むに違いない。羽生選手の事故が日本のスポーツ文化の歪(ゆが)みをただすといえば、言い過ぎだろうか。大いに期待したい。 (野瀬吉信)

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